ボイル・シャルルの法則を通じての一考察

物理で、ボイル・シャルルの法則というのをやるだろう。
そう、\frac{PV}{T}=k(定数)⇔ PV∝Tのあの法則だ。
この式から、圧力と体積と温度の関係について色々いえるのだけれども、その中で俺が注目したのは以下の点だ。

  1. 圧力・体積・温度はすべてゼロであってはならない。
  2. 圧力と体積は反比例する。


まず、一番目。
ボイル・シャルルの法則での温度Tは絶対温度である。従って、絶対温度T=0K(ケルビン)となった場合は、分子の振動は完全に停止することになる。
現実世界に一瞬はありそうなものだ。絶対零度を存在させることは。
しかし、その状態に達したときに、PV∝Tから、実際は分子自体に大きさがあるから体積0はありえないので従って圧力=0になると予測される。物体の圧力=0の時、周囲の圧力のほうがもちろん高いので、物体は周りの他の物体と接触するまで拡大する。そして、他の(0Kでない)物質と接触した瞬間、絶対温度Tは上昇し、0では無くなる。
つまり、理論上は絶対零度が存在しても、他の高温物体(相対的に見て)がどこかに存在する限り、一瞬で温度は上昇してしまうことになる。


ん?いや逆というか。
絶対温度0Kの物体が仮に存在しているとしても、ゆくゆくは他の高温物体が飛んできて接触(衝突)するわけで、その際に温度(分子の運動エネルギー)が上昇する。
で、逆に言えば他の分子が干渉しない限り運動エネルギーは変化しないからOK、と。
では、干渉する時はいつか。
まあ、万有引力クーロン力のほうが断然強いか?)があるわけだから、どこでも干渉するといえる。
重力波などが遮断できるなら別だが、つまりは常に他の分子の干渉を受ける。
従って、厳密な絶対零度は存在しない、ということになる、か。


ならば、「ほぼ」絶対零度は?
分子自体が斥力を発する場合は・・・接触していなくても斥力じゃあ影響を受けるか。
ならば、物体の周りには分子が無数にあるわけだし、その移動速度は知らないけど、近い未来に衝突するのだろう。この存在もかなり難しいものになるだろう。


・・・斥力で分子に影響がある?
まあ、運動量が0では無くなる。熱ってのは、分子の運動の激しさ。
つまりは、引力とか斥力も熱運動に関係???・・・全部か。


んー、ボイルシャルルはあくまで一端を表示しただけで、こういう時にはつかえないんだろうな・・・。
熱ってなんだろ。



そして、二番目。
ここで考えるのは、真空の実現である。なぜ、真空は実現不可能なのであろうか。
圧力と体積は反比例する。従って、真空に近づける、つまりP\rightarrow0で、体積はV\rightarrow\inftyとなり、圧力が急激に増大する。すると、その真空を収めている容器の材質が何であれ、気化してしまう。何故圧力が増大すると気化するかは省略する。
従って、ほぼ真空の状態に容器の蒸気が侵入し、体積が増大するので、いつまでたっても真空は存在しない。ここが絶対零度と若干違うところだ。


・・・ここもか。
まず、真空ってなんだ?
「物体が存在しない空間」?
ならば、分子と分子の間は常に「真空」だろう。
「ある一定の体積中に物体が存在しない」ならば、かなり相対的というか抽象的というか。
「この空間は『真空』である」のように使うのだろうか。
まあ、どちらにしても、「容器の中が『真空』」は使えるか。
ちょっと考えたら一瞬でも存在しそうだけど、実際的にも真空は作れないってのだけかな。


関連項目として、もう一つ書きたいことがあるのだが、それは明日に回すことにする。
(2006/03/11修正,2006/03/13加筆修正. 多謝>id:odakinさん)