昨日の続き・エントロピーの初歩も交えて。

例えば、物質が荒い表面上で運動することを考えてみよう。
どれだけ初速度を与えても、摩擦力があるためいつかは止まる。そして、その運動エネルギーはほぼすべて摩擦により熱エネルギーに変換される。*1現在の生活は、全てこのような「エネルギーのロス」を伴って機能している。
熱いお湯を外に出しておけば冷めるだろう。つまり、熱エネルギーが拡散してほぼ一様な状態になるわけだ。すると、お湯の意味は無くなる。ただのぬるい水だ。
こうやって、どんどんエネルギーが一様化していく。熱力学第二の法則に従って、エントロピーが増大していく。


まあ、非常に長い年月を要するが、やがて宇宙はエネルギーが一様な状態に行くのではないか、と考えた。つまり、どこからどこまでも温度が一定、何も起こらない状態だ。
次にこの仮説を否定。仮説は否定することから始まると考えているから。破壊なくして創造は生まれない、とどこか似ているのかもしれない。


なるべく自然に否定できる箇所を一点挙げてみる。
温度が一様であっても、物質は全て振動している。何故なら今現在振動している物質、つまり温度が0K以上の物質があるのだから、平均しても0にはなることが無い。
すると、振動は必ずしも規則的なものではないから、どこかに若干偏りが出来る。すると、そこの質量が若干大きくなる。すると重力が若干大きくなる。物を引き寄せやすくなる。
さすれば、一度物を引き寄せ始めればそこにはエントロピーの減少が生まれる。
その収縮によって、また宇宙は偏りを生み出すのではないか。


ほんでもって、上に対して少し再反論してみる。
宇宙はずっと拡大しているという。これはなぜかを、個人的に考えてみた。
そして、
物が存在する=宇宙 \Leftrightarrow 宇宙外=物が存在しない=真空?
という結論にたどり着いた。前日の考察を元にすると、外側が真空ならば、圧力は無限大、つまり無限大の速さで拡大することになる。
しかし、物体(ここでは気体になっている)を構成する分子の速度より拡散スピードは速くならないから、速さはその分子速度とほぼ同等になると考えられる。
つまり、膨張するのなら、ボイル・シャルルの法則より温度が下がる、つまり密度が下がるわけで、温度の一様化はより低い温度で進行することになる。
従って、温度は0Kに限りなく近い値で一様化するため、上で言ったようなエントロピーの減少は発生しないのではないか、と考えた。
これはあくまで一高校生が数少ない知識をもって考えたのであって、実際はどういう理論があるのかは分からない。それは了承していただきたい。


今回はここらへんで終わろうかと思う。

*1:ごくわずかに床と物体が削れて変形エネルギーとして使用されるかもしれない。